レヴィオルストーリー2

不思議そうにしながらも去っていったルティを見届けると、アレンは真っ青な顔のままスパイ二人に目を移した。


二人は何事だと若干挙動不審になっている。



「……俺が死刑に反対したからって免れるとは限らないからな。
処分は会議で決める。」


横でギルクが真顔で頷いた。


ロレスウェルとモスウェルは無言だが、どこか諦めた様子だ。



そんな二人を見据えながら、アレンは後ろの鉄格子に背を預け腕を組んだ。



「……ブエノルはもう何もして来ないのか?」


その問いかける姿は顔色が悪いのにも関わらず、凛々しく美しい。



「……さぁ。私達には連絡なさらない」


ロレスウェルは思わず見とれながら答えてしまった。



「……そ。まぁ…大丈夫、かな…。
三日間何も仕掛けて来なかったみたいだし」


「でも油断は禁物だな。あのクソジジィがあれで懲りたならいいけどよ」


ギルクも真っ青なまま少し考えて言った。


それから「俺らも戻ろう」とアレンに声をかけ、その肩に手を置く。




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