レヴィオルストーリー2
「…今は入らない方がいいのか?」
「…そうですね。でも大分時間も経ったし、そろそろいいと思いますよ」
そのシリティーの答えにもアレンは考える。
今日はやめとこうか、と決めようとした時だった。
「アレ~~~~~ン!!!!」
そんな大きな声と共に部屋の扉が勢いよく開き、水色の物体がアレンに体当たりした。
勢い余ってアレンが背中を床に打ち付けたのも気にせず、彼の首に腕を回してギュウゥッと抱き着く。
「………い、痛…」
背中と頭の痛みに思わず呻くアレン。
「アレン!?大丈夫か!?」
慌てたギルクの声に、アレンに飛び付いた水色の物体────ルルアンが顔を上げた。
「…ぎゃああ!ごめんなさいアレン!」
変てこな叫び声をあげ彼の腹の上で謝りだしたエルフの子供。
「駄目ですよルルアン。アレンはまだ本調子じゃないんですから」
それをシリティーがひょいっと抱き上げ、アレンからどかす。
アレンはガンガン響く頭を片手で押さえながら、何とか上半身だけ起き上がらせた。