This Is Love Story
「よっしゃあぁぁあ!
元特攻隊長、現副総長である俺の出番か!?」
一体どこから現れたのか、いつの間にか唐沢の横に来ていた袴田が叫ぶ。
「…いや、今日は俺が行く。」
横で騒ぐ袴田の言葉に、バイク音に掻き消されそうな程静かな声で佑は言った。
「はー!?
お前…バイクが傷つくから嫌だとか言って、いつもは“アレ”やりたがらねぇじゃん。」
「今、無性にイライラしてんだよ。」
「や〜ん!佑ちゃんったら怖〜い!
…よし、じゃあいっちょかますか!!」
「あぁ。行くぞ、賢。」
以前こいつらと仲間だった俺には、こいつらの言う〝アレ〟が何かはわかる。
あの頃と何も変わらない会話を聞くと、こいつらとバカやっていた頃に戻ったような感覚に陥る。
…懐かしい。