暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】



もちろん乗り込んだ馬車の中では両方とも無言で、いつものように静かな時間だけが流れることとなっていたが、


前と違うのは、重い空気ではないってことで、



このパーティーで少なからず陛下と少し距離が縮まったような………そんな気がした。


怖い思いもしたが、ふと思い出すのは触れられたときのあの熱で、


よく分からないモヤっとした感情を抱きつつ、


慣れないことに疲れ果てた私は、


気づけば陛下の前で眠りに落ちていた______。




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