暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】



いつもの使用人が戻ってきたのはとても喜ばしい事だが、代わりにアニがいなくなってしまったのは


少し辛いものがある………な。


「お妃様に仕えていた使用人達はお妃様がいなくなって以来元気がございません。一度陛下の方から何かお言葉をおかけになっては?」


「あやつらまだ落ち込んでいるのか」


余も、使用人も、


随分フヌケになったものだな…………………………。


それほど大事だったというのに


なぜ突然いなくなってしまったのだ……。



「一度声をかけてみよう」


そう返事を返し、再び資料に目を戻した。




< 191 / 224 >

この作品をシェア

pagetop