メールチェッカー 【1】
関口は頭を抱えた。
彼女の脳内に展開されているシナリオはきっとこうだと予想できたからだ。
偶然を装い、三人がご対面。
自分が葉子にどういうことかと問いつめられ、謝る。
……葉子は手を汚すことなく、浮気相手と別れさせて万々歳だろう。
恐ろしい。
なんとしても切り抜けねば。
それに今の状況では、こちらから別れを切り出しにくくなってしまった。
大きな理由もないのに別れ話を持ち出した時点で、責められるのがオチだ。
困ったな、と頭をコツコツ叩きながら部屋をうろうろと歩き回った。
……いや、逆にうまく行くかもしれない。
アイツが、しびれを切らすのが先か、自分がうっかりボロを出してしまうか、それ次第だ。
関口はもう二度と失敗を繰り返すまいと心に固く誓った。