メールチェッカー 【1】

「最近さ、エッチの回数が減ったよね」

「なんだよ、少し仕事が忙しいから疲れてるんだ。

それに、したいならしたいってそう言えばいいじゃないか」

「女の子にそんなこと言わせるつもり?

男が誘うものでしょ、普通!」

「洋服は流行り物が大好きなのに、そんなとこは相当考えが古いんだな。

他の要望はうるさいくらいぶつけてくるのに、そういう時だけ猫かぶってんじゃねーよ!」


葉子の顔がみるみる赤くなっていく。

きっと頭の上からは湯気が出ているに違いない。

鼻息も荒く、肩が上下している。


あと一息。関口はぐっと堪えた。


「なによ!

どうせ浮気でもしているんでしょう?」


時計の秒針の音がやけに大きい。

カチカチと時を刻む音は、二人の心臓の音にも似ていた。

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