Happy？～結婚生活は甘くて危険がいっぱいです～

「すごいって、どう言うことなんだ？」

そう聞いてきた村雨さんに、
「どうやら玉村さんの中のわたしは、“カタブツの村雨さんを落としたうえに結婚までこぎつけた実力者”みたいな感じで思われているみたいなんですよ」

わたしは答えた。

村雨さんは何を言えばいいんだと言う顔をしていた。

うん、わかるよ。

わたしも玉村さんからそんな風に言われた時、何を言えばいいのかよくわからなかった。

「わたしたち、愛だとか恋だとかで結婚した訳じゃないのに…」

そう呟いたら、
「いいんじゃないのか？」

村雨さんが言った。

「えっ？」

訳がわからなくて聞き返したら、
「しばらくはそう思わせておけ」

村雨さんが答えた。