Happy?~結婚生活は甘くて危険がいっぱいです~
とは言っても、ヤケクソとテキトーで出したものである。

「玉村が褒めてたぞ」

「わたしのことをですか?」

「他に誰がいるって言うんだ」

こう言っちゃ失礼だけど、玉村さんはバカなのか?

わたしが出したアドバイスを褒めるなんて、玉村さんは何を考えているんだ?

「そうですね…」

わたしはポリッと指先で頬をかくと、
「“ありのままの自分で接したらいいんじゃないですか”みたいなことを言ったんです」
と、言った。

「ありのまま、なるほどな…」

村雨さんは納得をしたと言うように首を縦に振ってうなずいた。

「とは言え、ヤケクソ半分とテキトー半分で出したアドバイスだったんですけどね。

何かすごいみたいな感じに崇められちゃったものですからどうしようってなっちゃって…」

わたしはやれやれと息を吐いた。
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