Happy?~結婚生活は甘くて危険がいっぱいです~
指で画面をタップしてメールを確認すると、九州に住んでいる母親からだった。

また野菜を送ったとか今度はいつ帰るんだみたいなことか?

そう思いながらメールの内容を確認したら、俺は絶句した。

「忠政さん?」

そんな俺の様子に、彼女が心配をして名前を呼んだ。

周りに人がいるうえに、もしかしたら同僚も中にはいるかも知れないので、彼女は俺のことを“忠政さん”と呼んだのだろう。

「どうかしましたか?」

そう聞いてきた彼女に、
「…母からメールがきてた」
と、俺は正直に答えることにした。

「お、お母様からですか?」

「ああ、そうだ」

結婚のことについては電話でだが、母に伝えてある。

「今度の休みに、1泊2日でこっちにくるってさ」

メールの内容をそのまま伝えた俺に、
「そ、そうなんですか…?」

彼女は恐る恐ると言った様子で聞き返した。
< 75 / 125 >

この作品をシェア

pagetop