Happy?~結婚生活は甘くて危険がいっぱいです~
カフェを後にすると、俺たちは七夕祭りへと足を向かわせた。

「すごいな…」

「思った以上に人がいますね…」

七夕祭りは商店街内で行われていた。

「忠政さんはきたことがありますか?」

そう聞いてきた斎藤ゆめのに、
「1回もきたことないな。

行われていることは知ってたけど、帰り道が逆だったし」

俺は答えた。

「じゃあ、初めてなんですね」

そう言った彼女に、俺の心臓がドキッ…と鳴った。

な、何だこれは…。

「あ、ああ、そうだな…」

俺は呟くように、そう返事をすることしかできなかった。

「そう言えば…」

思い出したと言うように彼女は話を切り出すと、
「玉村さん、貝原さんって言う人とうまく行きましたかね」
と、言った。
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