熟恋ージュクコイー
店に着き、予約してあった個室に案内してもらったら、真野さんは、やたらと恐縮していた。

恐縮しすぎ。

ここでご飯を一緒に食べたかった。
俺が一緒にお祝いしたい。

コースの料理が運ばれてくるたび、

『わぁ、美味しそう』

と、目をキラキラさせて言うので、可愛くて、からかいたくなる。

そのうち、一緒に

『わぁ、美味しそう』

と言いながら笑い合い、最後にはタイミングまでバッチリ合うようになった。

個室だったこともあり、ゆっくりと話ができた。

お互いの今までの人生の失敗談で笑い合い、意外な一面も知り合えた。

幸せな時間だった。

最後、温かいお茶を頂きながら、プレゼントを渡した。
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