惚れ薬
「で、タイミングはいつ?」


真弥の質問にあたしは「休憩時間」と、答えた。


残念ながら今日は移動教室がない。


だから休憩時間中にどうにかして混入させるしかないのだ。


「休憩時間中に、真弥が航を呼び出して欲しい」


「その間に薬を入れるの?」


「そう」


あたしは真弥の質問に頷いた。


「でも、なにを理由にして呼び出せばいいんだろう」


航と真弥の接点なんてそんなにない。


「先生になにか頼まれた事にすればいいよ。資料を運ぶとか、なんでも」


「わかった。やってみる」


「その間にあたしと初美で薬を入れるの。わかった?」
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