惚れ薬
あたしは無言のままの初美へ向けてそう言った。


初美は何も言わずに頷く。


「本当にわかってる? あんたが周囲をちゃんと見てるんだよ?」


「わかった」


ようやくそう返事をした初美にあたしはため息を吐き出した。


もうちょっとシッカリできないのかと思ってしまう。


あたしは初美を睨み付けて「失敗したらあんたのせいだからね」と、言ったのだった。
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