惚れ薬
☆☆☆

「夢の中でデートするなんて、好きすぎてどうしようもないって感じだね」


学校に到着して初音と真弥に今朝の夢の話をすると、真弥にそう言われてしまった。


実際にそうなのだから反論のしようがない。


「途中でアラームに起こされて台無しだったけどね」


あたしはそう言い、パックのリンゴジュースを飲んだ。


「それは仕方ない。学校にはちゃんと来なきゃ航にも会えないしね」


初美にそう言われて、あたしは視界の端に写っている航を見つめた。


今日も窓際の席で談笑している。


いつもの光景。
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