ジンクス
「お前、昼間ナツミの弁当食ってただろ!」


誰かが健へ向けてそう言っているのが聞こえた。


あたしの心臓はドクンッと大きく跳ねる。


「あぁ。うまかったぞ」


「まじかよ、羨ましい~」


「いいよなナツミ。可愛いしなぁ」


「何言ってんだよお前ら」


健が笑い声を上げる。


「健ってナツミと付き合ってんの?」


誰かの質問に、あたしの体はカッと熱くなった。
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