毒舌社長は甘い秘密を隠す
――翌朝、九時半過ぎ。
九時頃に出社して、デスク周りの整頓と備品確認などを済ませ、夜のうちに届いていたメールのチェックやスケジュールの確認を進めていたら、社用携帯が鳴った。
画面を見れば、【井浦社長】と表示されている。朝から連絡してくることはあまりないので、すぐに応答した。
「沢村です。おはようございます」
《おはよう》
デスクのデジタル時計を見れば、そろそろ社長が出勤してくる頃だ。
《すまないが、今日の予定をすべて明日以降に調整してくれないか?》
「いかがされましたか?」
《……ちょっと体調が悪くて、今日は休みをもらいたい》
言われてみれば、確かにちょっと辛そうな感じが声色からうかがえる。