毒舌社長は甘い秘密を隠す
小言を言う私を一瞥してから、アルパカに囲まれる彼はとても幸せそうだ。
「まったくうるさい秘書がいて困ったもんだよ。仕事以外の時間くらい好きに過ごさせてほしいよなぁ」
すみませんね、うるさくて!
そもそも社長がここでアルパカみたいになって寝てたのがいけないんですよ?
口には出さないけれど、文句をビームのように視線で送る。
それを感じたのか、不意に彼が私に振り返ったから、びっくりしてしまった。
「なんだよ、まだいたのか」
「いますよ! 社長がご帰宅されるまでは心配ですので」
「……わかったよ、あと五分したら帰るから」
「かしこまりました」
さすがに彼も体調を崩したことを気にしているのだろう。
もとから少しだけ立ち寄って帰宅するつもりだったのかもしれない。