桔梗の華 ~途中公開~
いつもの様に川辺で遊び家に帰る
鈴音が詰んだ胡蝶蘭を蘭丸は大事に抱えて
その横で笑顔絶やさない鈴音
「妖怪がきたぞー!皆の者!戦闘に備えろー!」
村が騒がしくなり子供は集められて
寺に隠れる。親父の結界に守られてるから
大丈夫だと周りに言い聞かせて。
女達も戦闘着に着替え斧や釜を持つ
村の大人達が一体となって構える
こんな事は初めてで、さすがに
俺の体も震えだした。
「凛…、」
恐怖で涙目になる鈴音の頭を
いつものようにポンポンと撫でる
蘭丸も鈴音の背中を優しく撫でる
俺達が鈴音を守らなきゃ
そう心に思って……。