iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
「待って!叶内さん!」

叶内さんはそれでも止まってくれない。

彼女は通路の奥へと走り続け、一番奥の非常口の扉を開けた。


非常口?

一体、何をしようとしてるの……?


嫌な予感しかしなくて、私の背中には冷たいものが流れ始める。


私は彼女が開けた閉じようとする扉をギリギリすり抜けた。

そして視界に入ってきたのは、目を瞑って前屈みに階段へと落ちようとする叶内さん。


「叶内さん!!」


そこからは、無我夢中だった。


私は必死に手を伸ばした。


赤ちゃんが無事であるように、叶内さんとお腹の赤ちゃんを助けることしか頭に無かった。
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