言い訳~blanc noir~
この記事を昨夜更新させると、これまで親しくしていたブログ仲間からたくさんのコメントやメッセージが届いていた。
全てに目を通し、そして、これまで綴ってきた記事をもう一度最初から読み直した。
沙織とクロと共に暮らしたあの小さなマンションでの出来事がセピア色の写真のように脳裏に現れては消え、現れては消えてゆく。
いつも思い出されるのは沙織の朗らかな笑顔と、クロが目を細め日溜りの中で身を丸めている姿。
自分の隣に沙織がいて、クロがいて。
それは永遠に続くものだと信じていた。
しかし死というのは積み上げた思い出も温もりも全てを一瞬にして破壊してしまう。
どれだけ悔やんでも、どれだけ叫んでも、沙織は帰って来なかった。
こんなに苦しい別れになるのであれば出会わなければ良かった。
そう思った日もあった。
沙織を失い、クロを失い、もう何もかもがどうでもいい。
そんな暗闇の中を亡霊のように彷徨いながらも、微かな光を求め手を伸ばそうとしていた。
そんな自分を引き上げてくれたのは。
―――沙織とクロだった。
姿をなくした沙織とクロの存在を力強く感じた。
沙織とクロはずっと自分と一緒にいてくれた。
目を閉じると、開けた窓から風が吹き込みカーテンが大きく膨らんだ。
穏やかな春風が優しく頬に触れ、そして静かに通り過ぎた。
「沙織、クロ、ありがとう」
今伝えられる言葉はこれしかないけれど、いつかたくさんのお土産話を胸いっぱいに抱えて沙織とクロに会いに行くよ。
和樹は目を閉じ、静かに退会ボタンをクリックした―――
FIN
全てに目を通し、そして、これまで綴ってきた記事をもう一度最初から読み直した。
沙織とクロと共に暮らしたあの小さなマンションでの出来事がセピア色の写真のように脳裏に現れては消え、現れては消えてゆく。
いつも思い出されるのは沙織の朗らかな笑顔と、クロが目を細め日溜りの中で身を丸めている姿。
自分の隣に沙織がいて、クロがいて。
それは永遠に続くものだと信じていた。
しかし死というのは積み上げた思い出も温もりも全てを一瞬にして破壊してしまう。
どれだけ悔やんでも、どれだけ叫んでも、沙織は帰って来なかった。
こんなに苦しい別れになるのであれば出会わなければ良かった。
そう思った日もあった。
沙織を失い、クロを失い、もう何もかもがどうでもいい。
そんな暗闇の中を亡霊のように彷徨いながらも、微かな光を求め手を伸ばそうとしていた。
そんな自分を引き上げてくれたのは。
―――沙織とクロだった。
姿をなくした沙織とクロの存在を力強く感じた。
沙織とクロはずっと自分と一緒にいてくれた。
目を閉じると、開けた窓から風が吹き込みカーテンが大きく膨らんだ。
穏やかな春風が優しく頬に触れ、そして静かに通り過ぎた。
「沙織、クロ、ありがとう」
今伝えられる言葉はこれしかないけれど、いつかたくさんのお土産話を胸いっぱいに抱えて沙織とクロに会いに行くよ。
和樹は目を閉じ、静かに退会ボタンをクリックした―――
FIN


