恋?…私次第。~好きなのは私なんです~

「ご飯、何が好き?」

「え?ご飯?ご、ご飯ですか?んー、何でも。って言ったら、いい加減ですか?私、好き嫌いはなくて、何でも好きなんです。ご飯が好きです。ご飯にお味噌汁…、漬け物とか、定食みたいな物。あ、こんな話ではないですか?和食とか中華とかそんな話ですよね」

急にご飯何が好きって。わざと話を変えたのかな。

それにしても…はぁ。ちょっとドキドキしていた。さっき傾いて運転席にちょっと倒れ掛かった。高守さんの手が肩に触れた。

「ん?どんな話でもいいよ?」

「……え?」

「どんな話でも、話してる事が楽しいかな。何も知らないから。私も和食が好きだよ、年齢的にもね?」

「あの…」

話を変えたのかなって…、口に出してたかな。この先、あるのかな。つき合おうとか、いつか言われるのかな。

「んー、あまり、深く穿鑿しないで?」

「…え?」

「今は、時々会ってご飯を食べたりしたい。そのくらいに思ってて?」

それって…。

「お友達?…ですか?」

「お友達…、そうだな…いきなり男女の関係になったりしないでしょ?逢坂さんの今までの恋愛だって。違う?あ、私との事がそこに発展するとか、したいとか、関係なく」

…ん。…ん?

「いきなり男女の関係になってからなんていう、劇的な恋愛はして来なかったです。普通に、と言うか…、普通にですね」

「好きです。つき合ってくださいって感じ?」

「そうですね、そんな感じからです」

「一目惚れはする方?」

「若い頃は顔からって、あったと思います。でも、ずっとつき合おうかってなると、性格は最重要ですね。合う合わないとか、許せる範囲とか、知らないと後で色々と問題が生じるし」

「そうだね。よく知らないって言う、さっきまで会っていた人はどうだったの?」

「え?別に…何も」

どうだったって、何が?…顔?

「何も心は動かなかった?」

そんな事までは、思わなかった。

「そうですね。考えてもみなかったし、…はい、言われてみると…どうなんだろう…」

「はい、ストップ」

「え?」

「その男性の事はもう考えないで。せっかく何とも思ってないのに印象付いてしまうから」

あ、それって…。

「私より全然若い人でしたよ?10個とは言わないけど、多分、かなり下だと…」

「はい、ストップ。私はその男性に興味はない。和食屋さんに寄ろうか」

「え?」

「よく寄る定食屋さんがあるので。サバ味噌とか、鶏南蛮とか、夜でも食べられるよ?白いご飯と味噌汁はお代わり出来たりもします。小鉢もついてます」

ゴクッ。

「そこ行きます!」

「フ。では、そこに行こう。ご飯が済んだら帰るから」

急いでお店を決めたのは、ストップだと言われてもあの男性の事を話し止めなかったからかな。…もしかして気にした…?
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