変わる想いを貴方に捧げる

···晶


晶は、鈴音と話して
昼休みに直ぐ蒼真兄さんに連絡した。

兄さんは、
「鈴音ちゃんらしいね。」
と、笑っていた。

蒼真兄さんに話せば
和真兄さんに伝わるだろう
と思いながら
和真兄さんがどうでるか?
見ものだと考えていた。

その頃、蒼真は晶の思わく通りに。

社長室へ····

< コンコン >
「はいれ。」
「兄さん少し良い?」
「なんだ?私的の事か?」
「はい。」
兄さんに会社で兄さんと
呼ぶことは決してない。

だから、兄さんも直ぐにわかる
俺が兄さんの机につくまでに
「ああ。で、なんだ?」
「鈴音ちゃんの事で。」
「鈴音が、どうした?」
「鈴音ちゃんは、
兄さんがただ心配して
かまってると思って
いるらしいよ。
ちゃんと、伝えたの?」
「嫌。
そんな状況じゃないと思ったから。」
「だろうね。
で、どうするの?」
「どうするかな」
どうするかな、といいながら
まったく困った様子はない。

「ずいぶん、余裕だね。」
「そうか、仕事しろ。」
と、ギロリと見られて
「はいはい。」
蒼真は、これだけの容姿と
経済力を兼ね備えている人だ。

誰もが兄の横に立ちたいと
虎視眈々と狙っている中
彼女は、気づいてもいないと
本当に面白い子だ。
と、思っていた。

蒼真が出ていってから
和真は、一人笑っていた。

まったく、鈴音らしい。
俺のアプローチも
わかってなかったのか

それでは、本格的に動きますか
< 27 / 131 >

この作品をシェア

pagetop