変わる想いを貴方に捧げる

···鈴音



あの日あんなことがあったのに
この数日は、その全てを忘れていた。

それは、晶さんのおかげ。
浅野三兄弟との出会いや
和真さんとの夢のような数日。

ああっ、私を元気付けるために
晶さんは・・・?
和真さんも・・?

私は大丈夫。

由季斗とは·····
きちんと別れたわけではないが
そんなことは必要ないと思うし。
もう、会うこともない。

絢ねぇとは·····
家族を巻き込んでしまったけど
昔のようには·····
もう、出来ない。


私の中で、決着はできている。
もう、家に帰ろう。
そして誰にも迷惑をかけないように
しよう。
と、思った。


翌日、晶さんには職場で
お礼を言ってから
「もう、私は大丈夫です。
和真さんにも
心配かけてしまいまして
すみません。
もう、大丈夫ですから
と、お伝え下さい。」
と、言うと。
「兄さんが、心配して
鈴音をかまったと思っていたの?」
「えっ、違うのですか?」
「あっ、まあ、それもあるけど。
わかった、伝えとく。
それで、いつもどるの?」
「ママと話してみます。」
と、言うと
「そうだね。
決まったら、また、ご飯 行こうね。」
と、言ってくれた。
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