変わる想いを貴方に捧げる

···手放さない


「寝ちゃったね、鈴音ちゃん。」
「ああ、眠った方がいい。」
「平気そうにしていたけど
内心は、色々だろうね。」
「鈴音は、謝られることはあっても
色々言われる筋はない。」
と、言いながら
和真は、愛しそうに
鈴音の頭を撫でていると

その姿を
二人ともびっくりして
見入っていた。

「兄さん、本気なんだね。」
「ああ。」
「だけど、浅野 和真の恋人ですよ。」
「手放すつもりはない。
  それに恋人ではない。」
「「兄さん?・兄貴?」」
「浅野 和真の妻だ。」
「あははっ、そう、そこまで。」
と、蒼真。
拓真は、ニヤリとしただけ。

「蒼真、拓真、頼んだぞ。」
「仰せの通りに。」と、蒼真。
「問題ない。」と、拓真。
と、言って解散することに
拓真は、蒼真の部屋に泊まることになり
帰る前に蒼真が
「あっ、これ兄さん」
と、紙袋を渡してでていった。

紙袋の中には、鈴音の明日の服一式と
下着、パジャマが入っていた。

和真は、服を脱がせて
パジャマだけを着せて
自分のベッドに鈴音を寝せ
シャワーを浴びてから
ベッドに入り
鈴音な頬をなでると
鈴音は、和真にすり寄ってきた。

和真は、鈴音のおでこに
キスを落とし
抱き締めて目を閉じた。
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