変わる想いを貴方に捧げる

···待っていろ


翌日・・・

「兄さん!!」
「蒼真、会社だ。」
「あっもぅ、社長!!」
「朝から騒々しい、なんだ?」
「わが社のホテル10軒の
オーナーが変更されています。
だから、言ったのに。」
「構わん。」
「わが社にとって大きな痛手です。」
「わかっている。
ならば巻き返すのみだ。」
「策があるの?」
「ヨーロッパに進出する。
ドイツからだ。
職人気質の国だ。
粗末なものは受けいれて
もらえない。
納得行くものを建てる。
デザインは出来上がっている」
「だめだったら
被害額は相当ですよ。」
「俺を誰だと思っている。」
兄のこの一言で
そうだ、この人は
そういう人だと・・思い出した。

兄に任せておこう。
俺は、ASANOの副社長として
顧問弁護士として
会社を守ってみせる。

お祖父様、庶民の力をなめんなよ!!

「それでは、私は仕事に戻ります。」
と、言って社長室をでた。

そんな蒼真の後ろ姿を見て
あいつらがいてくれるから
会社は、回っている
負けられない。

鈴音、待ってろ。
俺自身の証明してから
必ず迎えに行く
それまで晶に護られてろ。
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