変わる想いを貴方に捧げる

···連れて帰ります。


男性の人が
「海堂さんですか?
晶の父親と母親です。
お初にお目にかかります。
この度は、迷惑や心配をお掛けしまして
すみませんでした。
その上、怖い思いをさせてしまい。」
と、頭を下げると
晶さんのお母さんと晶さん達三人も
頭を下げるから
「いっ、いえ、頭を上げてください。
私は、なんともありせんから。
私、海堂 鈴音と申します。
晶さんには本当にお世話に
なっています。」
と、頭を下げた。

すると再び、
< コンコン >
ガラガラっ
入って来たのは
「お父さん!ママっ!」
「「鈴音っ、大丈夫か・なの?」」
「大丈夫だよ。なんともない、ほらっ!!」
「まったく、心配ばかりさせて」
と、ママ。
「ごめんなさいっ、お父さんもごめんね」
「鈴音が、なんともないなら
お父さんは、それでいいんだ。」
と、お父さんが言うと
晶さんのお父さんが
「海堂さんでいらっしゃいますか?
私は、晶とこの三人の父親の浅野真吾と
申します。
妻の優です。
この度は、私の家族の為に
娘さんを傷つけ、
辛い思いをさせた上に
怖い思いまでさせてしまい
もう申し訳ありませんでした。」
と、言いながら頭を下げると
いっせいにみんな頭を下げた。

すると、弦は
「浅野さんですか?
頭を上げてください。
由希斗君から話は聞きました。
お宅の息子さんが
鈴音を守ってくれたと。
息子さんは、いかがでしょうか?」
「息子は、内臓に支障はなく
輸血と傷の縫合ですみました。」
「それは、良かったです。
それと、鈴音は異常がないようですので
連れて帰ります。
よろしいですか?」
と、強くはっきりと告げた。
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