妖怪師匠と優雅な時間
奥まったところに日本人形が見えた

「師匠…あれ」

師匠は驚いた顔をした

「さすが稲荷さん
僕が今まで見つけられなかったものを
見つけるのが上手です」

「どういう意味です?それ」

「いやね、妖怪に対して
物体を使用するときは
それ相応の歴史や感情のこもったものを
使わないとうまく作用しないんです」

そう言って師匠は店主に日本人形を見せてもらうように頼んだ

「わたしが見つけられたのはなんで?」

細く美しい指で日本人形の髪を撫でる

「稲荷さんには凄い方が
憑いていらっしゃるのですよ
だからわかりやすいんだと思います」

「…はあ
そうだ、それで
いったいどんな事情があって
幸運の象徴を追い出そうだなんて
依頼して来たのですか」
< 23 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop