拝啓、何億光年先の雨より



「そんなに驚かなくてもいーじゃん!
何1人で突っ立てるんだよ」


霧乃は俺から顔をそらした。

俯いて、肩を震わせている。


…何かおかしい、変だ。



「……霧乃、どうし「「陽ー!!」」



俺の言葉を遮って、大きい声が横から聞こえた。


「陽、どこ行ってたのよ!」


染めた長い髪をかき上げ、俺を見つめる女は
霧乃の親友 : 有田 芽衣華(ありだ めいか)だ。


「ホンットだよ、オレ置いてどっか行くなよー」


少し拗ねながら言うコイツは、
俺の親友 : 柏原 達哉(かしわばら たつや)。


2人ともお調子者だけど、すげぇ良い奴ら!


「陽はすーぐいなくなるんだから!
で?今日はどこまで旅してたのよ?」


芽衣華が呆れたように笑った。


「いやー、なんか俺図書室で寝てたみたいでさ…」


「ハァ!?図書室!?」

…達哉、声がデカイ…。


「何で陽が…。お前、ついに真面目に…」

「元から真面目だよバカヤロー!」


達哉の頭をゲシゲシ叩きながら、俺は振り向いた。


…霧乃、いなくなってる。


明らかに、あの霧乃はおかしかった。

いつもなら名前を呼べば笑って
手を振り返していてくれた。


あんな風に、顔をそらしたり俯いたり。

そんな事なかったのに。



…あとで、もう一回霧乃と話そう。




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