口づけは秘蜜の味
「じゃあ……誰ならタイプなんだ?」

急に前を向いたまま神上さんかぽつりと呟いた

「え……」

「会社では特に舞花は選ばれる方だろ?社内の若い奴らに…キミは中々靡かないって聞いたことがあるよ」

「そんなこと…」

何で急にそんな事を言うのだろう
私になんて興味がないくせに


「噂話…オレにだって届くんだ」


まさかそんな噂があったなんて……しかもそういうものに興味のなさそうな神上さんにまで届いているだなんて…

いたたまれなくなって、話の矛先を変えた

「雅哉さんこそ、モテるんじゃないですか?」

「オレの場合はスペックに群がる蟻みたいなものだろう?中身なんて見ちゃいないさ」

何でもないことのように言い捨てる

「そんな……」

「よくフラレるよ…思っていたのと違うってね
どんなだと思っていたんだと、逆に問いただしたいところだ」

ロジカルな話口は仕事そのものだけどプライベートになればさらにシニカルでコミカル

表情豊かなのだと知った…

やめてほしい

好きになってしまいそうだ

「間に合ってるしな…それに簡単に女性を好きになんてならない」

……そのセリフに身体が固まる

そう、彼には婚約者がいるんだ…





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