私も彼に愛されたい!



「ひかる、帰ろう」

峻くんが私の教室に来る。

これも最後。
何もかもが最後になっていく。

もうすぐ触れられなくなる。


「うん、帰ろっか!」


だけど、
峻くんを守るためなら私なんだってするよ。





「今日さ…俺の部屋来ないか?」

「え?」

そ、それって…そういうことだよね…?

「そ、その…」

峻くんが口元を手で隠す。


……最後の思い出が欲しい。
許されるなら…


「…行きたい。」

「ひかる…」


峻くんの家まで黙ったまま、私たちは向かった。



着いた時には、心臓はバクバク。



いや、勝手に、そういうことするって決めつけちゃってるけど!!!




それでもやっぱり、期待はしちゃうよ。




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