あの日の帰り道、きっとずっと覚えてる。

「そうだ。さあ、早く中に入れ」

叔父さんは短くそう言い、先に中へ入っていった。
父の面影はひとつも見えない。
昔、祖母が離婚して離れ離れになったからだろうか。

「なんかちょっと嫌やわぁ、あの人」

海光のその言葉に思わず納得してしまう。
私たちのことをあまり良く思っていないのか、人が苦手なのか。
これから一緒に暮らすことになるかもしれないのに。

そう思いつつも、私たちは叔父さんについていった。
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