あの日の帰り道、きっとずっと覚えてる。
あとがき


皆様、最後までお読み頂き、ありがとうございました。

初めに、今日まで様々な災害に見舞われた沢山の方々にご冥福をお祈りします。


今回は東日本大震災について書かせていただきました。
その経緯を少しだけ伝えさせてください。

以前、光希歩たちの言う『あの日』についての番組が放送されていました。
そこには『原発いじめ』のことが映されていました。
そして、どこの学校かはわかりませんが、『どうしてあんただけ生きてるの?』と言われたらしいのです。
私はそれを見て、とても驚きました。
同時に、悲しかったです。
そこから翔琉と光希歩が生まれました。

私も彼らと同様、小説の力で、たった一人でもいいから突き刺され、伝われと思って書いていました。

もし、読んでくださった読者様に少しでも心境の変化がありましたら幸いです。

そして、実はこの作品には、秘密が二つあります。

一つ目は、全員の名前に必ず一文字は水や海にまつわる文字が入っているのです。

気づきましたか?
これは、初めからそうしようと決めていました。

二つ目の秘密。それは、何故節目の十年目を舞台にせず、九年目で終わらせたかということです。

その理由は、きっかりとした節目の年でなくとも、覚えていてもらいたいからというものです。
だからあえて、二〇二〇年で終わらせました。

あの日の出来事を、そして下記のことを覚えていてください。

これからも、辛い出来事はたくさん起こること思います。
それでも、負けないで。
ゆっくりでいいです。
遠回りしてもいいです。
正しい道なんてありません。
どうか、前を向き続けてください。
前を向くことを恐れないでください。


そして、翔琉と光希歩の言葉や思いをひしと受け止めて、伝えていってもらえると嬉しいです。

いつか皆様も、翔琉が光希歩を変えたように、誰かに力を与えられる存在になれるよう願っています。


最後に、心からお礼申し上げます。
ありがとうございました。


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