恋にはならないわたしたち
「悪い・・・これ・・・」
自分が吐いたのは瑞穂のシャツだった。
「ええよ、安物やし」
そう言うと瑞穂がシャツを取り上げリビングに消える。水音がしているから洗っているのだろう。
パタリとベッドに倒れ込む。
思考がうまく纏まらない。
服も着替えたいし、顔や手も洗いたいし・・・起き上がらないとと思うのに身体が重い。
いきなり顔を熱いタオルで拭われた。
手もタオルで拭かれる。
「洗面まで歩くの億劫でしょ。着替えはそこのクローゼット?わたしが開けていいなら出したげるけど」
「・・・お願いします・・・」
瑞穂がクローゼットから手近にあったジャージを出してきた。
「脱がされたい?」
「・・・オレは脱がす方が得意」
悪戯っぽく笑う瑞穂の手からジャージを受け取ると、瑞穂がまた部屋から出て行く。着替えに気を遣ったのだろう。
ようよう着替えてベッドに転がるとスポーツ飲料のペットボトルとビニール袋をつけたゴミ箱を瑞穂が運んできた。
「わたし、適当に帰るから遠慮なしに寝て」