恋にはならないわたしたち
「サンキュー・・・またこの埋め合わせはする」
「おう、またたっぷり返してもらうよ」
瑞穂が手を振って寝室を出て行く。
そのまま三池も眠りに落ちた。
目が覚めたとき、三池の気分はバッチリとは言わないまでもだいぶ回復していた。目覚まし時計を見るとまだ朝早い。
日曜日だし急いで起きる必要はないけれど、ふと瑞穂のことが気になり起きてリビングに行く。
そこに瑞穂の姿はない。
テーブルの上にコンビニの袋とメモ。
『女子力低めのため、手料理とかは無理でした。適当に買ってきたので気分が良いようなら食べてね。冷蔵庫にも何品か入ってます。何かあったら連絡ください。 鍵は下の集合ポストに返しておきます。 真木』
袋の中にはレトルトのおかゆ。
冷蔵庫にはスポーツ飲料とすぐに食べられるうどんのパック、それとゼリーが2つ。
メモの最後に携帯の番号が書いてあったので、ショートメールでお礼と回復したことを送っておいた。
押し付けがましくもなく、女の部分をいやらしく見せることもない。
サバサバとした口調や運転の上手さは寧ろ男っぽい。