冷たい君の不器用な仮面
__ガタガタ…
車が前に進むたび、車体が小刻みに揺れる。
窓から見える景色の流れは早いはずなのに、もどかしく感じた。
私は横からそっとレイの様子を伺う。
「……っは……は……」
レイは相変わらず荒い息をしながら、ぐったりとシートにもたれかかっている。
……さっきより辛そう…
どんどん悪化していっているのが、私でもよく分かった。
そんなレイを見ていると、余計にレイの体調にすら気付けなかった自分の不甲斐なさに落ち込む。
……迷惑かも…とかグダグダ考えずにレイに話しかけていたら
……頭を冷やして、ちゃんとレイのことを見ていれば
__気づくことが出来て、こんなにレイが苦しむことはなかった……?
だって、レイは学校にほとんど来てない。
だから体調が悪くても、保健室に自分で行くことが出来なかったのかもしれない。
……私がそういうの、考えていなくちゃいけなかったんだ
本当私って、役たたず……
私は思わずはあっと大きなため息をついた。
「__今回のは、涼那ちゃん何も悪くないよ?どうしたの、落ち込んで」
ユウがいつの間にかミラー越しに、そんな私を見つめていた。
そこでバチッと目が合う。
「ていうかありがとう!涼那ちゃんが居てくれなかったら、レイ今頃学校で一人ぶっ倒れてたと思うしね…!」
ユウがあははっと陽気に笑う。
でも私は俯いて、ううん…と小さく呟いた。
「私が唯一レイと話せたのに、迷惑かな…とか考えちゃって、結局話せなかったし!
レイ、保健室の場所とかも分からなかったから我慢してたんじゃないかな……
私が悪いよ」
ずうぅんと落ち込む私を見て、ユウはまた笑った。
そして私の目をミラー越しに真っ直ぐ見る。
「__涼那ちゃんは、優しいね。」
「え?だって私結局何も出来なくて今こうなってるわけで__」
「ううん。そう思えることが凄いんだよ!………うーん、分かんないかなぁ」
頭にはてなを浮かべた私を見て、首を傾げる。
私をが優しさの欠片もなかったからこうなってるのに。
ていうか、休み時間に学校紹介くらいすれば良かったよね!はあー……
また考え込んでしまった私をみて、
『や、保健室とか場所知ってても行かなかったと思うけどな…』とユウが呟く。