冷たい君の不器用な仮面
私は、この1ヶ月間、こんな風にたまにバーに顔を出すようになった。
私がこのバーに入るのは明らかにおかしいため、やっぱり毎日通うのには気が引けたけど、最近はこうしてたまに来るようになった。
レイはそんな私に納得していないようだし、マスターも毎日来なよ、と言ってくれるけど、実際は出来ない話だ。
理由は、二人には言えないんだけど。
「マスターいつものお願いします」
マスターは私に注文をきくと、五分もしないうちにココアとオムライスを私の前に出してくれた。
「いっただっきまーす」
私はそのオムライスをほおばった。
……何でこんなに美味しいんだろう
私は黄色いふわふわとした卵を見つめ、首を傾げた。