冷たい君の不器用な仮面
……静か、だ。
レイたちが外に出て行ってからしばらく経った。
外からは声も聞こえてこないどころか、何の音もしない。
静かすぎて、逆に不安が募る。
私はソワソワして、マスターがせっかく淹れてくれたココアにも手がつかなかった。
マスターはそんな私を見て、にっこりと優しい笑みを浮かべる。
「心配しなくていいよ、涼那ちゃん」
私の心を読んだかのように、言葉を発するマスター。
その声音はいつもと全く変わらず冷静で、さすが大人だな、と思った。
きっとマスターだって、すごく心配だろう。
でもそれを抑えて、私が安心するように接してくれる。
「……はい。」
そんなマスターに大人な優しさに、心が少しだけなだらかになった。