私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

思い出すと急にそわそわし始める。

違う、違う…。

頭を振るい、扉が開くと同時に外へ向かって歩き出す。信洋さんが車を止めたところ…。その場所へ向かって早歩きくらいのペースで向かう。

…でも、その場所には違う車が止まっていた。

「…ッここじゃ、なかった…だけ」

そうだよ。私の記憶違いなんだ。

どこだったっけ?…ダメだ、忘れちゃった。

駐車場の中、探せばわかるよね?

自分に言い聞かせて駐車場の中を歩き始める。でも、どれだけ歩いても、どんなに目を凝らしても、あの黒い高級車は見当たらない。

違う駐車場に停め直した?でも、そんなことする理由が…。

心臓がドクドクと耳の奥でこだましているようで気持ち悪い。

違う、違う、違う…。
< 336 / 407 >

この作品をシェア

pagetop