私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

黙り込んでいると、顎に手を添えられ、強制的に頭を上げられる。

予想よりも近かった季龍さんとの距離に息を飲んだ。

「それとも、俺のことまだ意識出来てねぇの?」

「…ッ!!」

ぐっと縮まった距離に思わず腰が引ける。

唇が触れる寸前まで近づいた距離に顔どころか、全身が熱くなる。

「なぁ、琴葉」

「はう…」

こ、こんな距離で話さないで欲しい。それに、ここで名前を呼ぶなんてズルい…。

「やっぱ、言葉だけじゃ伝わんねぇ?…今から食っちまうか」

季龍さんが視線を横に滑らせる。その視線をたどった先にあったホテルに、心臓が大きく音を立てる。

ッ…季龍さん、まさかわざとここまで引っ張ってきたの?

季龍さんに視線を戻すと、余裕の笑みを浮かべていた。
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