私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

「信洋さんもどこか行っていたんですか?」

「あれ?気付いてなかっフガ!!?」

「うるせぇ」

不意に現れた季龍さんに口を塞がれた信洋さん。

…ちょっと面白い。

って今信洋さん、気付いてなかったって言わなかった?気付いてなかった…?何を?

「琴音」

季龍さんに呼ばれ、顔をあげると手を差し出されていた。

「帰るぞ」

「…はい」

手を重ねると力強く握られる。

戻ったら、またいつもの日常に戻る。

永塚のお屋敷に帰るんだ。

…帰る、かぁ。自分の意識の変化に気付いて少しだけ笑う。

「季龍さん」

呼んだら振り返ってくれる。

この人に着いていきたい。使用人として…?…1人の女として傍にいられたら、きっと。

「琴音?」

「…何でもないです」

嫌だなぁ、どんどん欲張りになる。

でも、今はこのままで…。

季龍さんに手を引かれたまま、足を進める。

帰る場所へ…。
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