医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛


駅前の広場をなんとなく歩き始めて、おずおずと隣の天笠先生を仰ぎ見る。


「どこら辺をご案内すればいいでしょうか……? 何がどこにあるかとか、行きたい場所とかありますか?」

「ああ、それなら、製菓材料店の場所が知りたい」

「え? せいか、材料? それって、お菓子の製菓ってことですよね?」


実は意外な趣味とかもってて、ケーキでも焼いちゃったりとかするの?

天笠先生は「ああ」と答え「専門店があればいいんだけど」と言った。


「あ、それなら、確かこの近くに……」


私の通勤経路に、店構えがオシャレだなと思って見ていたお店が、ちょうど製菓材料を取り扱うお店だった。

一階にあるこじんまりとした店舗で、大きな素焼き鉢に植えられたオリーブの木が入り口前に飾られている。

白い木枠の出窓には、ドライフラワーのスワッグがガーランドになって飾らせていて、可愛らしいなと思いながら毎日通っていた。

お菓子作りなんて普段縁がないから、今まで立ち寄ることもなかったけど、まさか天笠先生の要望で行くことになろうとは……。

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