医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
「白雪さん、早かったのね、ちょうどよかったわ」
ナースステーションへと戻ると、小児病棟の師長と今日の日勤ナースが集まっていた。
ラウンドに行くという私をどうやら呼び止めたらしいけど、私はそれに気付かず病室に向かってしまったらしい。
そんな中、奥の医局から、母子医療センター長と小児科主任医長が談笑しながら出てくる。
二人と一緒に現れたさっきのドクターの姿に、思わず「あっ」と声を漏らしてしまい、となりにいた先輩に「何?」と言われてしまった。
「いえ」と即座に首を振る。
主任医長の米澤(よねざわ)先生が集まったナースたちの様子を見て、「天笠(あまがさ)先生」とさっきの彼の名を呼んだ。
「先日、伝達があったと思うけど、今日から小児病棟にこちらの天笠先生が仲間入りすることになりました。天笠先生はうちの関西の方の病院にいて、うちの方に出向になり――」
そんな話を聞きながら、そういえば新しいドクターが来るとかなんとかチラッと聞いたな、なんてぼんやりと思い返していた。
「天笠先生、一言」
米澤先生に挨拶を求められて、天笠先生は軽く頭を下げた。
「天笠直希(なおき)です。今、ご紹介いただいた通り、こちらにくるまでは向こうの小児救命救急センターに在籍し、主にPICUに入ってました。こちらでの仕事ではご迷惑をお掛けするかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします」