医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛


子どもたちの楽しそうな顔を見ていると、こっちまで嬉しくなってきてしまう。

こういう瞬間に出会えるから、ここの仕事は看護師の役割以上の喜びを感じられる。

賑やかなプレイルーム内をぐるりと見回していると、航くんの姿がないことに気が付いた。

トイレにでも行ったのかとしばらく姿を見せるのを待っていたけれど、一向に航くんは現れない。


「すみません、ちょっと外します」


待てど現れない航くんが気に掛かって、近くにいた助手さんに店番をお願いしてプレイルームをあとにした。

病室、トイレ、小児病棟内を見て回る。

だけど、おかしい。どこにも姿がないのだ。

次第に焦りは増していく。

良からぬことが現実味を帯びてきて、一通り探し回った足を航くんの病室へと向ける。

まさか、まさかとは思うけど……。

そんな思いでベッドの下に収納している外履きを確認する。

そこには、病棟用のサンダルが無造作に放置され、しばらく履いてなかったスニーカーが忽然と姿を消していた。

< 99 / 130 >

この作品をシェア

pagetop