私の失恋の行き着く先は…No.5


けれど、彼が最後に言い残した言葉に、私はなにも言えなかった。

「待っててとは言わない」

彼の後ろ姿がどんどん小さくなっていく。

そして、私の視界から消えた。

『さよなら』さえ、言えなかった。

彼も、またね、とも、さよなら、とも言わなかった。

『待っててとは言わない』という言葉が、私の恋の終わりを告げた。



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