セカンド・ファミリー(新バージョン)

「さて、この事を父さん……じゃなかった。
社長に、この事を報告しないといけないから」

和也さんは、立ち上がろうとした。

しかし、上手く立てなかったのか
グラッとふらついた。

「危ない!?」

私は、慌てて和也さんを庇おうと
手を伸ばした。

そうしたら
抱き締められた状態になってしまった。

ど、どうしよう!?

「だ、大丈夫ですか?」

すると和也さんに
ギュッと抱き締められてしまった。

「……腰が抜けた……もう少し。
もう少しこのままで居てくれないか?」

そう言いながら力強く抱き締められた。

身体が震えていた。 
また恐怖が抜け切れていないのだろう。

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