セカンド・ファミリー(新バージョン)

申し訳なくて悲しくて
ただ途方もなく走り続けた。
そして気づいた時には、電車の踏み切りに来ていた。

あれ?私……何故ここに?

もしかして……無意識に自殺を考えていたから?
そうだとしたら死ぬのも悪くない。

どうせ行き場のない人間なのだから
そんな事を考えていた。

すると後ろから

「春花!!」と
私の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。

えっ……!?

驚いて振り返ると和也さんだった。

「和也さ……ん」

驚いている私に気にしすることなく和也さんは、
息を切らしながら私に近づいてきた。

表情は、怒っているのが分かる。

ど、どうしよう……。

動揺して足が固まって動けなかった。

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