セカンド・ファミリー(新バージョン)
「あの……どちらに?」
「行けば分かるよ!」
ギュッと繋がられた手は、温かった。
和也さんが電車に乗って
連れて来てくれた場所は、あの自殺しようとした
海の近くにあるお墓だった。
その時には、夜空から日が昇り朝になっていた。
ここは……?
「春花。こっちが成瀬家の墓なんだ」
えっ……?
その墓を見ると衝撃を受ける。
墓の名前は『成瀬晴香』と書いてあった。
漢字は、違うけど……同じ“はるか”と言う名前だった。
まさか同じ名前だと思わなかったので
余計に驚いてしまう。
ドクッと心臓が高鳴る。
まさに運命みたいに感じて……涙が溢れて
止まらなかった。
こんな事ってあるんだ……?