セカンド・ファミリー(新バージョン)

すると窓が開くと和也さんが
ベランダから出てきた。

「春花。まだ起きていたのか?」

私が居ることに気づいた。

「はい。何だか眠れなくて
あの……杏梨ちゃん大丈夫ですか?」

心配になり杏梨ちゃんの様子を尋ねてみた。

「あぁ、吐かせたら落ち着いたみたいだ。
そのままうがいをさせて寝かせた。
もう大丈夫だ。悪かったな……驚かせて」

ハァッ……と和也さんは、ため息を吐いた。

そして持っていたタバコに火をつけると
吸いだした。

その姿は、とても様になっていて
カッコ良かった。

「い、いえ……無事なら良かったです」

モジモジしながら返事をする。

どうしよう。こんなにカッコいい人と直接
話した事がないため
どうやって接したらいいか分からない。

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