ダメ。俺のそばにいて。





目をパチクリしてる茉優を残して、難波くんの腕を引っ張って保健室へと駆け込む。



ガラッと開けたそこには、日差しの良い誰もいない空間が広がっていた。



いや、なんでこういう時に限って先生1人もいないの…!?



と、とりあえず冷やせばいいかな…!?



無理やり握っていた手を放して、保冷剤のため冷蔵庫を漁る。



こういう時、自分が保健委員で良かったよねほんとに…!


「ごめんね、本当に…。」


見つけた保冷剤を手早くタオルに包んで、そっと難波くんの手の甲に乗せたのに、本人はなぜか私を見てハハッと笑った。



「あははっ、やばい。手際良すぎでしょ!有無を言わさず保健室まで連れて来られるなんて初だよ。」



「あっ、いや、ごめん早くどうにかしないとってことしか頭になくて…。」



あ、まさか茉優に手当てしてもらった方が嬉しかったかな?



気が利かない私のバカ…!!



ちょっと考えれば茉優に手当てされたい男子なんてごまんといるはずなのに!






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